任意引退・自由契約・戦力外通告・タンパリングとは

 どうなってるの? その12

楽しかったレギュラーシーズンが終わると、毎年やってくるさびしい秋。。

チームも来季に向けて人事の調整が行われ、新たにチームに入団する人もいれば、逆にチームを去っていく人もいます。

 

今回は、任意引退・自由契約・戦力外通告・タンパリングについて調べてみました。

 保留制度とは?

まず最初に、選手はなぜ好きなタイミングで行きたいチームに移籍できないのか、理由をおさえましょう。

 

現状、NPBには保留制度というものがあります。これは選手が他チームに移籍することを禁止する制度です。

球団が保留権を持っている選手については、国内、国外を問わず選手自身が他球団に移籍するための契約交渉や、他球団の練習などに参加することはできません。

 

NPBでは『選手が自分の意思で他球団に移籍することはできない』のが大原則です。自分の入団したい球団が他にあるからと言って、自由に移籍できるわけでないのですね。

 

そしてこの保留権を球団が行使すると現役中はもちろんのこと、任意引退後も3年間はこの権利が継続することとなります。

なので現役を引退した選手でもこの引退が任意引退であった場合は、翌年、他球団で復帰することはできません。

 

出典元
日本プロ野球選手会 公式ホームページ
http://jpbpa.net/transfer/

 任意引退とは?

任意引退とはどういう引退のことを言うのでしょうか。

野球協約の規定により、契約期間中または保留期間(*1)中に選手自らの希望により引退する場合を任意引退と言います。

(*1) 契約更改のための期間を指します。

 

任意引退した選手は現役選手に戻ることも可能です。ですが、原則として選手自らが希望して引退しているのでプロ野球界に復帰する場合は最後に所属していた球団に復帰しなければなりません。もし他球団に復帰する場合には最後に所属していた球団の許可が必要になります。

 

また、実質的な戦力外通告など本人が望んでいない引退でも、翌年からチームスタッフとして契約することが決まっている場合など他球団と交渉させないために任意引退として公示することもあるようです。

 

それ以外にも実績を残してきた選手で本人が現役続行を望まない場合など、チームへの貢献に対する球団からの配慮として自由契約ではなく任意引退という形をとることもあるそうです。

 

出典元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 引退
https://ja.wikipedia.org/wiki/引退

 自由契約とは?

自由契約とはどういう契約のことを言うのでしょうか。

野球協約の規定により、球団との契約を解除されたり、球団が保有権を失った選手に対して、今後、どの球団とも自由に契約交渉できることをいいます。

 

自由契約選手とは、最後に在籍していた球団とは関係なく、どの球団とでも自由に契約交渉をできるということにすぎません。

なのでいずれかの球団と契約できれば現役を続行できますが、どの球団とも契約できなければ実質的な引退となります。

 

シーズン終了後、球団が次年度も引き続き契約する意思のある選手の名簿(保留選手名簿)をコミッショナーに提出し、12月2日にコミッショナーがこれを公示します。

この名簿から外れた選手が自動的に自由契約の選手となります。

 

出典元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 引退
https://ja.wikipedia.org/wiki/引退

 戦力外通告とは?

戦力外通告とはどういうことでしょうか。

 

選手の支配下登録契約期間は2月1日から11月30日と定められており、球団は次年度契約保留選手名簿を11月30日までにNPBに提出する必要があります。

その保留選手名簿の作成にあたり、球団が次年度契約しない選手に対して契約しないことを告げる戦力外通告を行います。

 

戦力外通告とは、戦力構想から外れている選手に対して構想外であることを通告することを言います。

 

戦力外通告は2回に分けて行われます。

1回目は10月1日からクライマックスシリーズ開幕の前日までの間が第1次戦力外通告の通達期間です。

2回目はクライマックスシリーズの全日程が終了した翌日から日本シリーズ終了の翌日までの間が第2次戦力外通告の通達期間です。

 

なお、日本シリーズに出場したチームは、日本シリーズ終了から5日後までが通達期間となっています。

 

戦力外通告を受けた選手は以降、チームに帯同することはできません。

現役続行を希望する場合は12球団合同トライアウトに参加したり、秋季キャンプに参加して他球団との契約を探すことは認められています。またそのために練習施設を使用することも認められています。

 

戦力外通告を受けた選手との契約は12球団合同トライアウト終了後、解禁されます。

 

出典元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 戦力外通告
https://ja.wikipedia.org/wiki/戦力外通告

 タンパリングとは?

タンパリングとは、特定のチームが協定を破り、不法に交渉を行うことを言います。

 

野球協約73条(保留を侵す球団)において、保留選手が他球団から交渉を受け、または契約を締結し、所属球団との公式交渉を拒否することを禁止しています。

 

保留選手が所属している球団は、選手が他の球団によるタンパリング行為の疑いがある場合は、その球団と選手をコミッショナーに提訴できます。

違反が認められた場合、タンパリングを行った球団と選手は制裁金を科せられ、さらに双方の契約締結は永久に禁止されます。

 

出典元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 タンパリング
https://ja.wikipedia.org/wiki/タンパリング